[1日 ロイター] - 暗号資産(仮想通貨)の貸出業務を手掛ける米ボイジャー・デジタルは1日、自社プラットフォームでの出金、取引、入金を一時停止したと発表した。その上で、プラットフォームの価値を維持するために戦略的な代替案を検討しているとした。
同社は6月27日、仮想通貨ヘッジファンドのスリーアローズ・キャピタル(3AC)から融資の返済が履行されないとして、同ファンドにデフォルトを通告したと発表した。
ボイジャーは、今回の措置により、プラットフォームの価値を維持しながら、「さまざまな利害関係者と戦略的代替案を引き続き検討するためのさらなる時間」を稼げるとしている。
発表文の中で、保有している暗号資産の価値は6億8500万ドルで、融資した暗号資産は11億2000万ドル超だと明らかにした。
3ACには3億5000万ドルと1万5250ビットコインを貸し付けていたという。関係筋が6月29日にロイターに明らかにしたところによると、3ACは清算手続きに入った。
ボイジャーと同業のセルシウス・ネットワークも先月13日、口座からの引き出しと口座間の送金を停止すると発表。「極端な市場の状況」を理由に挙げた。まだ引き出し再開には至っていない。
仮想通貨ビットコインは今年上半期で58%下落し、上期として最悪のパフォーマンスとなった。