Ben Blanchard Faith Hung
[台北 19日 ロイター] - 半導体受託生産で世界最大手の台湾積体電路製造(TSMC)は19日、来年に退任する劉徳音董事長(会長)の後任として、取締役会の指名・統治・持続可能性委員会が魏哲家最高経営責任者(CEO)兼副董事長を推薦したと発表した。
1993年に入社した劉氏は創業者である張忠謀(モリス・チャン)氏の引退を受け、2018年に董事長に就任。今後は半導体業界での経験を他に生かすほか、家族と過ごす時間を増やすという。
24年6月の次期取締役会での選出を経て、魏氏は董事長に就任することになる。
イェール大学で電気工学の博士号を取得している同氏は1998年にTSMC入社。2017年から同社の取締役を務めている。
フランクリン・テンプルトン・セキュリティーズ・インベストメント・マネジメントの台湾事務所チェアマンを務めるジェームズ・ファン氏は「専門的で高度なリーダーシップ人材育成という点で社内プロセスは洗練されており、リーダーの交代が今後のTSMCの運営や方向性に大きな影響を与えるとは思わない」と述べた。