David Shepardson
[ワシントン 8日 ロイター] - 米連邦通信委員会(FCC)は8日、人工知能(AI)で生成した音声を使った自動電話が違法だと発表した。ニューハンプシャー州の大統領選予備選でバイデン大統領を装った自動音声電話が有権者に投票を控えるよう呼びかけるなど、AIによる選挙干渉に懸念が強まっている。
FCCのローゼンウォーセル委員長は、悪意のある人たちがAIを使った自動音声電話で家族になりすまして詐欺を働いたり、著名人を装う、有権者をだますといった行為を働いていると指摘。こういった詐欺犯に対する通告だとした。
各州の司法長官は従来、AIによる自動音声電話を使った有害行為に対処可能だったが、AIを使って自動電話の音声を生成すること自体が違法になったと説明した。
ニューハンプシャーのジョン・フォルメラ司法長官は今週、1月の大統領選予備選でバイデン大統領の声に似せた偽音声で投票しないよう促す自動音声電話をかけた企業を特定したと発表。この行為を中止するよう命じたほか、刑事捜査を進めていると述べた。