[香港 29日 ロイター] - 中国政府への抗議活動が続く香港で29日、再び大規模なデモが発生、警察が放水砲やゴム弾、催涙ガスで制圧、逮捕者が出た。28日も警察とデモ隊の衝突が起きており、中国の建国70周年となる10月1日までにさらなる抗議活動が予定されている。
一方、香港政府によると、林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官は30日、翌日の中国建国70周年を祝うため、北京に向かう。長官は、香港での祝賀イベントのために中国側に招待状を送っていたが、変更の理由は明らかになっていない。
デモ隊に対し警察は立法会(議会)の建物の屋根から催涙ガスを発射。デモ参加者らは傘を使って身を守り、警官に火炎瓶を投げつける者もいた。タクシーの窓ガラスを割る者や店舗にスプレー缶で落書きする者もいた。
地下鉄を運営する香港鉄路(MTR)によると、一部のデモ隊が車両後方の運転室に侵入するなどし、運行サービスが一時停止した。デモ隊は、反中のスローガンを叫び、民主的な普通選挙など5つの要求に応じるよう政府に訴えた。
行政長官の北京訪問について、デモの参加者は、予想していたと語り、「この3カ月、キャリー・ラムは抗議者らのことを実際に気にしたことはない。彼女が気に掛けるのは『ボス』の中国共産党だけだ」と批判した。