[オタワ 5日 ロイター] - カナダのフリーランド副首相は5日、北米自由貿易協定(NAFTA)に代わる新たな貿易協定「米・メキシコ・カナダ協定(USMCA)」を米国が批准するのは「難題」だとの見解を示した。
米国、メキシコ、カナダの首脳は2018年11月にUSMCAに署名した。協定発効には3カ国の議会の批准が必要になるが、米国は下院で多数派を占める民主党が医薬品などに関する条項の修正を要求しており、批准手続きが滞っている。
同相はカナダの公共放送CBCに対し、解決策を見つけるために米通商代表部(USTR)のライトハイザー代表およびメキシコの外務次官と緊密に協力していると述べる一方、「NAFTA3カ国は難題に直面ししている」と語った。
下院民主党は労働者の権利や環境に関する条項にも懸念を示しており、USMCAの修正協議をUSTRと重ねてきた。同党のペロシ下院議長は11月に、下院民主党が支持できる修正案が「射程内」に入っていると発言している。
フリーランド副首相は「ライトハイザー氏は素晴らしい仕事をしているが、これは難しい仕事だ。米国は現在、ペロシ下院議長とトランプ政権が合意できる落としどころを見出すという難題に直面している。これは難題だと率直に認める」と語った。