[北京/シンガポール 17日 ロイター] - 中国国家統計局が17日発表したデータによると、中国の製油所の原油処理量は3月に2018年12月以来の低水準となった。新型コロナウイルス感染拡大により燃料需要が減少する中、大幅な生産削減が続いた。ただ、感染防止策が緩和されるに伴い、回復の兆しも見えつつある。
3月の原油処理量は5004万トン(日量約1178万バレル)で前年比6.6%減少。1─2月は日量1207万バレル、2019年3月は日量1249万バレルだった。
1─3月の処理量は1億4928万トン(日量約1198万トン)で、前年同期比4.6%減少した。
国営の製油所は、新型コロナ感染拡大防止に向けた制限措置が実施される中、稼働率を抑え、点検整備を実施してきた。
しかし、地方政府の制限措置解除に伴い、独立系の製油所は見込まれる燃料需要の回復に対応するため、生産を拡大しつつある。
調査会社Longzhong Informationによると、中国の製油所稼働率は今週、平均71.65%と2月半ばの67.5%から上昇した。
同社のアナリストは「燃料消費は徐々に上向きつつあり、製油所は操業の向上に意欲的だ。価格暴落前に購入した高価格の原油を速やかに処理する必要もある」と語った。