[ワシントン 1日 ロイター] - 北朝鮮の朝鮮労働党で軍事を担当する朴正天書記は1日、米韓が31日から開始した空軍による大規模な共同訓練「ビジラント・ストーム」を中止するよう再び要求し、そのような「軽率さと挑発はこれ以上容認できない」と述べた。朝鮮中央通信が1日報じた。
声明で「米韓が何の恐れもなく北朝鮮に対して武力を行使しようとするならば、北朝鮮軍の特殊部隊が遅滞なく戦略的任務を遂行し、米韓は悲惨な出来事に直面し、歴史上最もおぞましい代価を支払わなければならないだろう」と指摘。米韓に対し「血迷った『軍事ゲーム』と挑発的な発言を止める」よう要求した。
また「現状でこれを脅威の警告としてのみ受け止めるのは大きな間違いだ」とし、「このような軍事的な軽率さと挑発はこれ以上容認できない」とした。
北朝鮮外務省は前日の声明で「朝鮮半島およびその周辺の状況は、米国と韓国の絶え間なく無謀な軍事行動により、再び力による力のための深刻な対立の段階に入った」と表明。北朝鮮は「外部の軍事的脅威から自国の主権、自国民の安全、領土の一体性を守るために必要な全ての措置を取る用意がある」とした。
一方、米ホワイトハウス米国家安全保障会議(NSC)のカービー戦略広報調整官は1日、今月中旬にインドネシア・バリ島で開催される20カ国・地域(G20)首脳会議(サミット)に合わせて北朝鮮が核ミサイル発射実験を行う可能性について、米国は依然として高い懸念を持っていると述べた。