[2日 ロイター] - ウクライナ南部の穀物輸送拠点のオデーサ(オデッサ)州が2日未明、ロシア軍のドローン(無人機)攻撃を受け、穀物貯蔵施設が損壊した。
ロシアは黒海経由の穀物輸出を巡る合意延長を拒否して以降、ウクライナの農業・港湾インフラへの攻撃を強めている。
攻撃を受けたのは、ドナウ川の河川港。ウクライナ国防省によると、イズマイル港の穀物貯蔵施設が損壊した。イズマイルは、ドナウ川をはさんで北大西洋条約機構(NATO)加盟国のルーマニアに面し、黒海に代わる重要な穀物輸送ルートの拠点となっている。
ウクライナのゼレンスキー大統領は、南部の被害が最も深刻だとし「ロシアのテロリストが再び港湾、穀物、国際食料安全保障への攻撃を仕掛けた」と批判した。
業界関係者は、イズマイルは攻撃の主目標だったとし、被害の状況は「深刻」だと述べた。
イズマイルのようなドナウ川の河川港は、ロシアが黒海穀物協定から離脱する前も穀物輸出の4分の1近くを担っていた。
攻撃を受けて供給懸念が強まり、シカゴ小麦先物は4%上昇した。
ロシア大統領府のペスコフ報道官は、プーチン大統領とトルコのエルドアン大統領が2日に電話会談したと述べた。