[北京 23日 ロイター] - セルビアのブチェビッチ副首相兼国防相は、防空システムやドローン(無人機)など中国製兵器によりセルビア軍が大幅に強化されたと、中国国営メディアに述べた。
ブチェビッチ氏は、22日公表された中国共産党系メディアの環球時報とのインタビューで「セルビアと中国の二国間関係については、軍事協力、経済協力、数々の投資を挙げたい。わが国にとって非常に重要だ」と発言。軍の装備調達と近代化に向けた取り組みは防衛を意図したものだと述べた。
中国の習近平国家主席は先週、北京でセルビアのブチッチ大統領と会談し、セルビアは中国の「鉄の友人」であり、戦略的な協力関係を強化すべきだと発言。セルビアの主権と領土の一体性を守ることを支持すると述べた。
ブチェビッチ氏は、セルビアが調達した特に重要な防衛システムとして中国の防空システム「FK-3」や無人機「CH-95」「CH-92A」を挙げた。
セルビアはここ数カ月、同国から2008年に独立したコソボとの緊張が高まっており、米国のほか、伝統的にセルビアを支持するロシアが情勢を注視している。
ブチェビッチ氏は、セルビアが独立を守るため能力を強化すると述べたが、中国からさらに兵器を調達するかは明言しなかった。