Mayela Armas Vivian Sequera
[カラカス 30日 ロイター] - ベネズエラ最高裁は30日、来年の大統領選の候補者を選ぶため野党が22日に実施した予備選の結果について、効力を停止すると発表した。
政府と野党は先に、与野党双方に候補者の選定を認めることで合意。これを受けて米国は今月、同国に科していた制裁を一部緩和していただけに、最高裁の判断は米国の怒りを買いそうだ。最高裁は野党から政府の手先と見なされている。
22日の予備選では230万人以上の有権者が投票し、マリア・コリナ・マチャド氏が選出された。しかし政府側は予備選で不正行為があったと批判し、検事総長は先週、予備選とその組織委員会を選挙違反や金融犯罪の容疑で捜査すると発表していた。
最高裁は組織委員会に対し、各種書類の提出を求めるとともに、公職に就くことを禁じる決定が下されているマチャド氏のような候補者の出馬について説明する義務があるとした。野党はこの決定を違法とみなしている。
米国務省は既に、マドゥロ政権が11月末までに一部野党候補の出馬禁止を解除し、政治犯や「不当に拘束された」米国人を解放しなければ、制裁を再開すると表明してきた。同省の報道官は、「マドゥロ氏(大統領)とその代表らが約束を守らないなら、米政府は行動を起こす」と述べた。