[エルサレム 24日 ロイター] - カタール外務省報道官は24日、同国が進めているイスラエルとイスラム主義組織ハマスの仲介交渉について、イスラエルのネタニヤフ首相が交渉を妨害していると批判した。
これに先立ち、イスラエルのメディア「チャンネル12」は23日、漏えいした録音データを基に、ネタニヤフ首相が人質の家族との会合でカタールに「問題がある」と発言したと報じていた。
カタールの報道官は「さまざまなメディアで報じられているネタニヤフ首相の発言とされるものに、がくぜんとしている」とX(旧ツイッター)に投稿。
「報道された発言が事実なら(ネタニヤフ氏は)イスラエルの人質を含む罪のない人々の命を救うことを優先するのではなく、自身の政治キャリアに役立つとみられる理由で、仲介作業を妨害し台無しにしているだけだ」と述べた。
報道によると、ネタニヤフ氏は「カタールは私にとって、本質的には国連や赤十字と変わらない。ある意味ではもっと問題だ。だが、私は今(人質を)連れ戻す手助けをする仲介者なら誰でも喜んで利用するつもりだ」と発言した。
イスラエル政府報道官は、カタール政府のコメントや、漏えいした録音データは本物かとの質問について「人質解放に向けた取り組みについて詳細を明らかにできない」と述べた。
イスラエルの極右政党党首のスモトリッチ財務相は、カタールは「テロを支援し資金援助している」と非難。ネタニヤフ首相も漏えいした録音データの中で、カタールはハマスに資金を提供しているため、ハマスに影響力を持っているとの見解を示した。