■業績動向
1. 2016年11月期業績(連結)の概況
ファーストブラザーズ (T:3454)の2016年11月期連結決算は、売上高14,606百万円(前期比3.2倍)、売上総利益5,238百万円(同31.3%増)、営業利益3,966百万円(同40.0%増)、経常利益3,662百万円(同37.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益2,287百万円(同37.7%増)。
良好な金融環境を背景に不動産投資市場の活況が続くなか、自己勘定投資案件の物件売却を進めた結果、前期比大幅増収増益で過去最高益を更新した。
2016年10月7日に会社業績予想は、物件売却が前倒しで決定したことや複数の売却価格が想定を上回ったことを主因に大幅上方修正されていたが、この修正予想をさらに売上高で103百万円、営業利益で223百万円、経常利益で310百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で365百万円、それぞれ上回って着地した。
VC投資先であるバイオベンチャーの(株)ジナリス及び(株)ジナリスオミックスが2016年7月11日に破産手続き開始決定となったことを受け、修正予想では貸倒引当金の繰入れを見込んでいたが、他の案件での回収により戻入れとなったことが営業利益の上振れの主因となった。
なお、ジナリス及びジナリスオミックスに対する投融資額は全額損失処理された。
営業利益より経常利益の上振れが大きくなったのは、支払金利固定化のための金利スワップ取引において、米大統領選後の長期金利上昇を受け営業外のデリバティブ評価損益がネットで22百万円の評価益となったことによる(若干の評価損の想定だった)。
純利益の上振れが大きくなったのは、当期から配当を開始することに伴い同族企業の留保金課税の負担が軽減されたことによる。
なお、期初会社予想に対しては、売上高で2,124百万円、営業利益で914百万円、経常利益で884百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で606百万円、それぞれ大幅に上回った。
上場時の経営目標として、1)東証1部への市場変更、2)株主配当の開始、3)2020年11月期の売上総利益100億円を掲げていたが、1)は2016年10月21日に達成し、2)に関しては、2016年11月2日に配当方針を決定し、2016年11月期から配当を開始することになった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 堀部 吉胤)
1. 2016年11月期業績(連結)の概況
ファーストブラザーズ (T:3454)の2016年11月期連結決算は、売上高14,606百万円(前期比3.2倍)、売上総利益5,238百万円(同31.3%増)、営業利益3,966百万円(同40.0%増)、経常利益3,662百万円(同37.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益2,287百万円(同37.7%増)。
良好な金融環境を背景に不動産投資市場の活況が続くなか、自己勘定投資案件の物件売却を進めた結果、前期比大幅増収増益で過去最高益を更新した。
2016年10月7日に会社業績予想は、物件売却が前倒しで決定したことや複数の売却価格が想定を上回ったことを主因に大幅上方修正されていたが、この修正予想をさらに売上高で103百万円、営業利益で223百万円、経常利益で310百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で365百万円、それぞれ上回って着地した。
VC投資先であるバイオベンチャーの(株)ジナリス及び(株)ジナリスオミックスが2016年7月11日に破産手続き開始決定となったことを受け、修正予想では貸倒引当金の繰入れを見込んでいたが、他の案件での回収により戻入れとなったことが営業利益の上振れの主因となった。
なお、ジナリス及びジナリスオミックスに対する投融資額は全額損失処理された。
営業利益より経常利益の上振れが大きくなったのは、支払金利固定化のための金利スワップ取引において、米大統領選後の長期金利上昇を受け営業外のデリバティブ評価損益がネットで22百万円の評価益となったことによる(若干の評価損の想定だった)。
純利益の上振れが大きくなったのは、当期から配当を開始することに伴い同族企業の留保金課税の負担が軽減されたことによる。
なお、期初会社予想に対しては、売上高で2,124百万円、営業利益で914百万円、経常利益で884百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で606百万円、それぞれ大幅に上回った。
上場時の経営目標として、1)東証1部への市場変更、2)株主配当の開始、3)2020年11月期の売上総利益100億円を掲げていたが、1)は2016年10月21日に達成し、2)に関しては、2016年11月2日に配当方針を決定し、2016年11月期から配当を開始することになった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 堀部 吉胤)