■決算動向
(1) 2016年8月期第1四半期の業績概要
12月28日付で発表されたヒマラヤ (T:7514)の2016年8月期第1四半期(2015年9月−11月)の連結業績は、売上高が前年同期比2.8%増の15,622百万円、営業損失が411百万円(前年同期は248百万円の損失)、経常損失が391百万円(同228百万円の損失)、四半期純損失が338百万円(同171百万円の損失)となり、売上高、利益ともに期初計画をやや下回るペースで推移した。
健康志向の高まりを背景に、シューズ関連は引き続き好調を持続したものの、サッカー用品の不振が続いたほか、11月に入ってから高気温が続き、冬物衣料や防寒雑貨等の季節商材の立ち上がりが低調だったことが売上高、売上総利益の計画未達要因となった。
ただ、前期から推進している適時適量仕入による在庫コントロールが機能しており、対象となる商品群の在庫水準は適正な範囲で推移している。
販管費については出店コストを中心にコントロールを進めたことで、期初計画比では若干下回った。
なお、当第1四半期の既存店ベースの売上高を見ると、ヒマラヤが前年同期比2.7%減であったのに対して、B&Dは同12.1%減と大きく落ち込んだ。
これはB&Dの売上高の約半分を占めるサッカー用品市場の低調が続いたことに加え、前年11月の会員カード切り替えキャンペーンでの売上増加に対する反動が影響したとみられる。
このためB&Dの第1四半期の業績は、売上高が前年同期比8.8%減の1,668百万円、営業損失が118百万円(前年同期は34百万円の損失)と、子会社化以降で最も低い水準まで落ち込んだ。
第1四半期は季節要因で低水準にあるとはいえ、既存店ベースでの売上低迷が続いており、今後の収益改善に向けた取り組みが喫緊の課題となっている。
(2)商品別動向 当第1四半期の商品別売上動向について見ると、主力の一般スポーツ用品は前年同期比0.5%減と微減収となった。
健康志向の高まりを背景としてシューズ等のランニング関連用品やテニス用品などが好調に推移したが、サッカー用品の不振や11月の高気温の影響で冬物衣料品や防寒雑貨等の季節商材の立ち上がりが低調だったことが影響した。
ゴルフ用品はゴルフクラブが価格競争の影響で厳しい環境が続いているが、品ぞろえを拡充した雑貨・ウェア類が好調に推移したことで、前年同期比6.5%増収となった。
また、アウトドア用品は、タウンユース需要の堅調に加えて、9月のシルバーウィークが長期連休となったこと、秋のレジャーシーズンが好天に恵まれたことなどにより、同26.0%増と好調に推移し、商品別では唯一会社計画を上回った。
(3)出店状況 当第1四半期の出店状況は、ヒマラヤで前期末比4店舗増の122店舗に、B&Dで同1店舗の34店舗となり、グループ合計で156店舗となった。
また、売場面積では前期末比2.4%増の275,777平方メートルへと拡大している。
なお、第2四半期については12月にヒマラヤで1店舗出店、1月にB&Dで2店舗の閉店を実施している。
B&Dの閉店については、収益改善に向けて不採算店舗の整理を進めた格好だ。
2016年8月期通期ではグループで10店舗以上の新規出店を行う計画に変わりない。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
健康志向の高まりを背景に、シューズ関連は引き続き好調を持続したものの、サッカー用品の不振が続いたほか、11月に入ってから高気温が続き、冬物衣料や防寒雑貨等の季節商材の立ち上がりが低調だったことが売上高、売上総利益の計画未達要因となった。
ただ、前期から推進している適時適量仕入による在庫コントロールが機能しており、対象となる商品群の在庫水準は適正な範囲で推移している。
販管費については出店コストを中心にコントロールを進めたことで、期初計画比では若干下回った。
なお、当第1四半期の既存店ベースの売上高を見ると、ヒマラヤが前年同期比2.7%減であったのに対して、B&Dは同12.1%減と大きく落ち込んだ。
これはB&Dの売上高の約半分を占めるサッカー用品市場の低調が続いたことに加え、前年11月の会員カード切り替えキャンペーンでの売上増加に対する反動が影響したとみられる。
このためB&Dの第1四半期の業績は、売上高が前年同期比8.8%減の1,668百万円、営業損失が118百万円(前年同期は34百万円の損失)と、子会社化以降で最も低い水準まで落ち込んだ。
第1四半期は季節要因で低水準にあるとはいえ、既存店ベースでの売上低迷が続いており、今後の収益改善に向けた取り組みが喫緊の課題となっている。
(2)商品別動向 当第1四半期の商品別売上動向について見ると、主力の一般スポーツ用品は前年同期比0.5%減と微減収となった。
健康志向の高まりを背景としてシューズ等のランニング関連用品やテニス用品などが好調に推移したが、サッカー用品の不振や11月の高気温の影響で冬物衣料品や防寒雑貨等の季節商材の立ち上がりが低調だったことが影響した。
ゴルフ用品はゴルフクラブが価格競争の影響で厳しい環境が続いているが、品ぞろえを拡充した雑貨・ウェア類が好調に推移したことで、前年同期比6.5%増収となった。
また、アウトドア用品は、タウンユース需要の堅調に加えて、9月のシルバーウィークが長期連休となったこと、秋のレジャーシーズンが好天に恵まれたことなどにより、同26.0%増と好調に推移し、商品別では唯一会社計画を上回った。
(3)出店状況 当第1四半期の出店状況は、ヒマラヤで前期末比4店舗増の122店舗に、B&Dで同1店舗の34店舗となり、グループ合計で156店舗となった。
また、売場面積では前期末比2.4%増の275,777平方メートルへと拡大している。
なお、第2四半期については12月にヒマラヤで1店舗出店、1月にB&Dで2店舗の閉店を実施している。
B&Dの閉店については、収益改善に向けて不採算店舗の整理を進めた格好だ。
2016年8月期通期ではグループで10店舗以上の新規出店を行う計画に変わりない。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)