米国株式は第3四半期を好調で終え、5年間でもっとも業績の良い四半期であった。企業の好調な決算が上昇トレンドをサポートし、米国株式と労働市場は堅調である。
現在、この歴史的に好調な米国経済を妨害する大きな要因はなく、投資家は米中の貿易戦争を無視し始めている。
市場の好調は今週も続くと考えられるが、テクノロジー株では投資家のセンチメントをくじくいくつかの懸念がある。その点を含め、以下の3つの大型株が今週注目すべき株である。
1. フェイスブック(Facebook)
フェイスブックは、先週金曜日に昨年夏から5000万ユーザーアカウントの流出危険があったことを発表した。
フェイスブックは、ケンブリッジ・アナリティカ事件や、大統領選挙に影響を及ぼしたロシア疑惑からの信頼を回復している途中であった。今回の事件によってユーザー離れが加速する可能性がある。
フェイスブック株は今回の発表後2%以上下落した。高値を記録した7月下旬の218.62ドルから、先週の金曜日の時点で164.46ドルまで下落した。フェイスブック株は最高値から約4分の1の価値を失っている。
今回の事実は、フェイスブックに対する信頼にどれだけ傷を付けたのかは定かではない。また、どんなハッカーが誰のアカウントを狙ったかなどの情報も分かっていない。現在、フェイスブック株は、不安定であり下落を拡大する可能性もある。投資家は引き続きマーク・ザッカーバーグからの事件についての発言を注視するだろう。
2. テスラ(Tesla)
イーロン・マスクCEOは先月のツイッターで投資家に非公開化のために既に資金を調達しているとのツイートをしたことで、米国証券取引委員会(SEC)から証券詐欺罪で提訴された。
土曜日、イーロン・マスク氏は制裁金と会長職は辞任し3年は同ポジションに就かないことを条件にSECと和解した。
現在進行形で続く、イーロン・マスクをとりまく騒動によって投資家は彼のリーダーシップ力にかける信条を失っている。テスラは14%下落しており、土曜日の和解でさえ株価に対しての圧力になる可能性がある。金曜日に264.77ドルで終値を迎え、52週間の高値387.46ドルから32%下落している。今週、テスラ株のボラティリティは高くなると予想される。
3. ペプシコ(Pepsi)
ペプシコ(NASDAQ:PEP)は、木曜日の市場前に第3四半期の決算発表を予定している。アナリストの予想EPSは1.56ドルで、前年同期は1.491ドル。総売上高は164億4000万だ。
この第3四半期の決算発表はインドラ・ヌーイCEOにとって最後になるだろう。彼女はペプシコを12年間経営し、消費者が健康志向になる中で、売上を630億まで拡大させた。
スナックで強い売上を見せるフリトレー(Frito-Lay chips)やトスティートス(Tostitos)やラッフルズ(Ruffles)は、売上高、利益ともに成長が見込まれる。これらのブランドによってペプシコの前回の第2四半期の予想を上回るのに一役を買っている。良い決算結果は、ペプシ株を最高値である122.51ドル近くまで押し上げる可能性がある。ペプシ株は先週金曜日111.80ドルで終値を迎えた。