
ペプシコ (NASDAQ:PEP)は、コーラのペプシやスナック菓子のドリトスなどを販売するアメリカの大手食品メーカーです。
アメリカ経済が大きく低迷したと言われている20年4-6月期ですが、ペプシコの決算は予想していたよりも、利益も収益も良かったです。決算発表直後は市場も株高で反応しました。
また、買収や為替の影響を除いた売上成長(オーガニックグロース)は前年からマイナス成長になってしまったものの、予想よりもマイナス幅はずっと小さくすみました。
4月はレストランの閉店などの影響を受けてドリンクの売上は減りましたが、代わりに巣ごもり需要で家で消費するスナック菓子やシリアルの売上が増えて業績の低迷をカバーしたようです。
この記事のポイント
ペプシコの今期の決算は、一株利益も収益もアナリスト予想を超えるものになりました。
単位:10億ドル | 2Q20 | 前年比 |
---|---|---|
収益 | 15.95 | -3% |
営業利益 | 2.32 | -15% |
営業利率 | 15% | -2% |
純利益 | 1.66 | -19% |
調整後一株利益 | 1.32 | -11% |
収益は前年比で見るとマイナス3%、純利益はマイナス19%と業績が落ち込んでいますが、アナリスト達の予想していたほどには悪化しませんでした。
ちなみに、今期は従業員に防護服を調達するなどの新型コロナウイルス対策費用が4億ドルかかっていたのがマイナス要因になっています。純利益は前年比でマイナス17%ですが、もしも対策費がなければほぼ前年通りの利益でした。
ペプシコによれば、今後はこうした新型コロナウイルス対策費用は減少すると見ているようです。
好調の要因を探るために、部門別売上を覗いてみます。
ペプシコの部門別売上を見るために、次の3つの単語(部門名)を知っておくと理解が深まるので、おさらいしておきましょう。
ペプシコの部門名
ペプシコの社名からはペプシ・コーラのようなドリンクばかり扱っているものと思いがちですが、売上規模を見るとスナック菓子もドリンクに匹敵するくらい大きな規模を持っています。(ちなみに利益はドリンクよりも、スナックのほうが大きいです。)
売上(100万ドル) | 売上 | 前年比 |
---|---|---|
北米-フリトレー(スナック) | 4,273 | +7% |
北米-クエーカー(シリアル) | 664 | +23% |
北米-ペプシコ(ドリンク) | 4970 | -7% |
ラテンアメリカ | 1,567 | -17% |
ヨーロッパ | 2,725 | -9% |
アフリカ・中東・南アジア | 983 | -1% |
アジア太平洋 | 763 | +10% |
合計 | 15,945 | -3% |
ペプシコの部門別売上は製品と地域が混じっていてかなり見にくいのですが、地域別には新型コロナウイルスで先に流行時期が過ぎたアジア太平洋で好調、北米はゼロ成長、その他の地域はコロナの影響をかなり受けてしまっています。
北米も4-6月期には新型コロナウイルスの感染防止のために、レストラン・映画館・スタジアムが閉鎖されてドリンクはかなり苦しい戦いを強いられましたが、巣ごもり需要を受けたシリアルとスナック菓子の好調に助けられました。
決算発表で新型コロナウイルスについてコメントがあった箇所を抜粋しておきます。
業績は5月から6月にかけて回復したと言いますが、本当は他社が発表しているように具体的な数字でどの程度改善しているかを知りたかったですが、発言や資料からは残念ながら数字は拾えませんでした。
業績見通しの発表はされませんでしたが、自社株買いと配当で合計75億ドルを株主に還元されることは決まっています。75億ドルはペプシコの時価総額の4%分に相当する金額なので、この不景気の中で株主にとってはまずまずの朗報です。
業績の見通しは発表できなくても、株主還元はきちんと宣言するあたりは、さすがのペプシコです。ペプシコは48年以上連続で配当を毎年増やしていることでも有名ですが、株主を大事にしている姿勢が伺えます。
この数年はS&P500にトータルリターンでわずかに負けることも多いですが、市場平均に負けず劣らずで長年安定してリターンを上げるあたりはやはり名門企業です。
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