雇用統計と来週のドル円

発行済 2026-07-06 16:29
ドル円は6月29日週、2024年高値の161円95銭を上抜けし、162円84銭まで上昇した。しかし、投機筋のポジションでは円ショートが2年ぶりの規模に積み上がっており、直近3週間にわたりほぼ横ばいで推移している。円売りが一巡した可能性がある。また、世界的なインフレ率の上昇により、多くの国や地域でも短期の実質金利がマイナス圏に低下しており、円の弱さが目立ちにくい。この為、ドル円続伸には円安ではなく、ドル高が必要だろう。
 
米6月雇用統計では失業率が低下した一方、労働参加率も5月の61.8%から61.5%に低下した点に要注意だ。就労可能人口が増加したにもかかわらず労働力人口が減少し、それに伴い失業者数も減少し、失業率が低下した可能性もあるからだ。特に、年齢別では25歳から34歳の労働参加率が大きく低下し、2021年以来約5年ぶりの低水準となった。6月時点の求人件数が前月に続いて失業者数を上回っており、労働市場は回復途上にあるとはみられるが、労働参加率の低下は労働市場の脆弱さを示唆している可能性もあり、留意すべきだ。

雇用統計を受け、ドル指数は一旦節目102の上抜けに一旦失敗したが、OIS市場ではニュージーランドに次いで米国の利上げが織り込まれている。ユーロ圏の消費者物価指数が予想を下回った結果、ECBの年内利上げは「1回」すら織り込まれていない。ユーロドルは軟調に推移するとみられ、ドルは底堅さも維持しそうだ。来週のドル円の上値は重そうだが、一方で底堅さも維持するのではないか。

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