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Daily Commentary - 05月17日2013年

発行済 2013-05-17 16:58
更新済 2019-12-18 20:45
EUR/USD
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USD/JPY
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USD/CAD
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概観

テクニカル主導の動き:昨日、米国で発表された新規失業保険申請件数は、6週間ぶりの高水準にまで増加し、継続申請件数に対する予想も外れたため、軟調な労働市場を背景に、FRBが量的緩和からの後退を遅らせる可能性が高まることから、昨日は、USDが弱含むと予想されても当然だった。しかし、4月の住宅着工件数も予想を下回り、11月以来の裁定水準となり、フィラデルフィア連銀製造業景況指数が、水曜日のニューヨーク連銀指数によって描かれた暗い見通しを裏付け、その結果ISM製造業景況指数が期待外れの結果となることを示唆するなど、USD 安のニュースは別の側面からも浮上した。しかし、米国の軟調なデータが多数浮上しても、実際には、USD指数は昨日の朝の水準から変わらなかったのである。実際のところ0.08%上昇した。これは、EURとJPYがこのニュースをうまく利用することができず、いずれも対USDで、昨日の朝以来0.06%下落し、コモディティーに対する見通しがまちまちとなった(原油、銅、パラジウムは上昇、その他の貴金属は下落した)にも拘わらず、コモディティー通貨も下落した(NZD、AUD、CADがそれぞれ1.73%、1.23%、0.54%)ことが大きく影響している。

確かに、昨日、米国から発表された全てのニュースがネガティブであったということではない。失業保険継続申請は2008年4月以来、2番目に少ない件数を示し、先行指標である4月の建築許可件数は、リーマンショック前の時代以来の最高水準となった。しかし、昨日は、ユーロが、対USDで効率的に上昇することができなかったことが、水曜日に観察されたのと同様の雰囲気に拍車を掛け、USDに対する弱気なニュースの発表を受けて、EURはその他の主要通貨に対してアンダーパフォームした。EUR/USDの50日移動平均が200日移動平均を下回る動きは、テクニカル的には、同ペアに対する弱気を示す「デスクロス」を示唆しており、同ペアが、2012年9月以来持続しているヘッド・アンド・ショルダーズ・フォーメイションのネックラインから反発することができないことも、EURの上昇が対USDで明らかに困難であることに拍車を掛けている。

米国の株式指数トレーダーは、昨日、指数が若干下げて終わったことに留意する必要があるだろう。SPXやNYA指数は2週間以上の間に下げて終わったのは2回だけである。しかし、5月8日以来NYA上で右肩下がりに下落している株式と、上昇している株式数の移動平均に基づく幅広い指標であるマクラレン・オシレーターに関しては、ゼロを若干上回る水準に位置しており、今にも弱気に転じようとしている。マイナスの数値は通常、上昇余地が限定的であり、調整が生じることを示唆している。

米国では、ミシガン大学消費者信頼感指数が、76.4から78.0へと上昇すると予想される。この先行指標は、3月の-0.1%の低下から0.2%の上昇へと転じることが予想される。これは重要なことではないだろうか?1998年のFRBによる調査によれば、コンファレンス・ボードの指標は「消費者の支出のいくつかのカテゴリーにおいて、経済的にも、統計的にも、重要で説得力のある指標である」ということが判明している。しかし、「一方、ミシガン大学で利用可能な指標は、一般的に、支出の大半のカテゴリーに関して、予測力が比較的低い」ことが判明した(注1)。議会研究サービスによる2つの指標に対する2003年の研究では、「これらの指標は、重要でないということはなさそうだ。それらの指標は、それら自身、また、その他のあらゆる経済指標と共に、将来の消費者支出ひいては一般的な経済成長の予想に貢献すると見られてきた。しかし、その貢献度合いは、注目されているほどのものではない可能性がある」とされた(注2)。しかし、為替市場がこれらの指標に注目する限り、人々も注目する。

本日、別の地域では、カナダの4月のCPIが、前月比で変わらずに推移すると予想され(前月比+0.2%)、カナダ銀行のコアCPIは、3月と同様、前月比0.2%の上昇を示すと予想される。

マーケット

EUR/USD

• ユーロ圏のCPI値は、予想通りの結果となったため、いつもどおり同ペアに影響を与えなかった。しかし、米国の軟調なデータが、1.2855のヘッド・アンド・ショルダーズ・ネックラインからの反発を招き、トレンドライン・レジスタンスが1.2920に現れ、同ペアは、レジスタンスに達した後すぐに、45pip下落し、再びレジスタンスを試す動きに失敗した後、反発して、1.2855~1.2875のサポート領域まで推移した。1.2750が2月の下落後の3月の安値であり、1.2680が6ヵ月ぶりの安値であり、2012年7月~2013年2月の強気市場の61.8%リトレースメント水準であることから、同ペアは、サポート・ネックラインを下方突破すれば、1.2795で短期的なサポートを見出す可能性がある。本日のレジスタンスはさらに低い1.2915前後に現れるとみられ、次のレジスタンスは、1.2980に現れるだろう。

USD/JPY

USD/JPYは、昨日、ドジ・キャンドルスティックを形成し、強気と弱気の間で綱引きが行われているとの見方を裏付け、レジスタンスは、水曜日よりも若干低いものの、再び102.70に現れ、サポートが再び、米国の軟調なデータの発表後に試された水準である101.95に現れた。その後のテクニカルな反発は、102.30でレジスタンスを見出したとみられ、ダブル・トップに似た時足チャートとなった。101.95を下回るサポートは、101.65と101.35に現れ、102.70のレジスタンスを突破すれば、次の注目すべきレジスタンスは103.90に現れるだろう。

USD/CAD

• CADは、昨日、原油が上昇したにも拘わらず、下落し、USD/CADは、1月~3月のラリーの23.6%リトレースメント水準である1.0217でレジスタンスを見出した。フィボナッチ・レジスタンスが1.0275にあるため、2010年2月以来保持されている若干右肩下がりのトレンドラインは、1.0240でレジスタンスとして機能するだろう。サポートは、50日移動平均と上述のラリーの38.2%リトレースメント水準である1.0140 – 1.0155領域に近い1.0180に現れる。ストキャスティクスが買われ過ぎの水準にあるため、RSIは、右肩上がりのトレンドラインを辿りつつあるように見受けられる。



• 金にとって、月初来最悪の週となりつつある。5.5%下落し、ソロス、ブラックロック、ノーザン・トラストなども加わった「スマート・マネー」が金の投資信託の保有額を減らしているため、6日連続の下落となった。「スマート・マネー」は、ヘッジファンドの90%近くがSPX指数をアンダーパフォームした2012年には、あまり賢明ではないことが判明した。1400ドルと1385ドルのサポート水準を下方突破した後の金のテクニカルな下落により、1370ドルのサポートまで推移した。4月のクラッシュの23.6%のリトレースメント水準である1385ドルは、サポートとレジスタンスを交代で演じているようで、最近の安値を下回るサポートは、1350ドルと1330ドルに現れるだろう。注目すべきレジスタンス水準は、1423ドル~1431ドル領域と、金融危機後の上昇局面の38.2%リトレースメント水準である1445ドルにある。

WTI

• WTIは、昨日、主な勝者となったため、水曜日に形成されたハンマー・キャンドルスティックを裏付けた。WTIは、ニュースがUSD安に傾いて以来、米国のファンダメンタル要因が芳しくなかったにも拘わらず、93.40ドルのトレンドライン・サポートから反発した。しかし、その後のラリーは、主にテクニカルな要因によるもので、昨日はUSDが全般的に上昇したにも拘わらず、95.50ドルのトレンドライン・レジスタンスまで推移した。93.40ドルがトレンドライン・サポートとフィボナッチ・サポートである一方、200日移動平均が92.35ドルにあるため、94.50ドルが最初のサポートとして機能する可能性がある。突破すれば、強力なトレンドライン・レジスタンスが97.30ドルに存在するため、最初のレジスタンスは96.60で見出されるだろう。

通貨レートベンチマーク - 今日の勝者と敗者

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