■要約
1. 2022年8月期第2四半期(実績)
ナガイレーベン (TYO:7447)は医療白衣のコア市場※1において国内シェア60%超のトップメーカーであり、高い利益率と堅固な財務内容を誇っている。
2022年8月期第2四半期の連結業績※2は、売上高が前年同期比3.1%減の7,817百万円、営業利益が同10.5%減の2,035百万円、経常利益が同10.3%減の2,084百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同10.1%減の1,433百万円となった。
前年同期に厚生労働省向け(感染対策商品)の特需があったこと、2022年8月期から「収益認識に関する会計基準」等を適用していることなどから前年同期比では減収となったが、これらの特殊要因を除いた実質ベースでは同1.2%の増収となった。
損益面では、為替(円安)の影響のほか、国内加工賃や物流費の上昇(航空便の利用)などにより営業減益となったが、想定の範囲内であり、懸念される結果ではなかったと弊社では見ている。
※1 2021年8月期より取り入れている新区分で、国内市場のうち同社のシェアが比較的高い市場のこと。
ヘルスケアウェア、ドクターウェア、ユーティリティウェア、シューズ・他、感染対策商品が該当する。
なお、新区分はコア市場のほか、周辺市場(患者ウェア、手術ウェア)、海外市場の3つとなる。
※2 2022年8月期より「収益認識に関する会計基準」等を適用しているが、業績への影響は軽微であることから、前年同期比は当該会計基準等適用前の数値との比較となっている。
2. 2022年8月期(予想)
2022年8月期の連結業績※は、第2四半期業績がほぼ想定内であったことから、売上高が前期比0.8%増の17,700百万円、営業利益が同3.8%減の5,013百万円、経常利益が同4.1%減の5,090百万円とする期初計画を据え置いた。
ただし、親会社株主に帰属する当期純利益については、下期に政策保有株式の一部売却に伴う特別利益(300百万円)を計上する見込みであることから、期初予想の3,500百万円から3,700百万円(同1.5%増)へ上方修正した。
主力商品の拡販を図るものの、厚生労働省向け(感染対策商品)の消失(315百万円)や「収益認識に関する会計基準」等の適用(売上高は20百万円減少する見込み)により、売上高は微増を予想している。
一方で、為替(円安)の影響のほか、国内加工賃や物流費の上昇などが見込まれることから、営業利益は減益予想となっている。
なお、東京証券取引所の市場区分見直しに対しては、プライム市場に移行した。
※2022年8月期より「収益認識に関する会計基準」等を適用しており、業績予想は当該会計基準等を適用した後の数値となる。
なお、業績への影響は軽微と予想していることから、前期比は当該会計基準等適用前の数値との比較となっている。
3. 中期経営計画
同社は、2021年8月期決算発表時に2024年8月期を最終年度とする中期経営計画を発表した。
数値目標としては、2024年8月期に売上高185億円、営業利益54億円を掲げている。
一方で、株主還元の姿勢は変わらず、2021年8月期は年間60.0円の配当を実施し、2022年8月期も同額の配当を予定している。
自己株式の取得にも前向きで、2022年4月には資本効率の向上と経営環境の変化に対応した機動的な資本政策を遂行することを目的として、480,000株(976百万円)の自己株式取得を行った。
このような株主還元に対する同社の一貫した姿勢は評価に値するだろう。
■Key Points
・2022年8月期第2四半期は営業減益となるも想定内。
主力アイテムは順調に推移
・2022年8月期の営業利益は期初予想を据え置き前期比3.8%減予想とするも、特別利益の計上により親会社株主に帰属する当期純利益は同1.5%増予想
・中期経営計画では2024年8月期に営業利益54億円を目指す。
株主還元にも積極的
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
1. 2022年8月期第2四半期(実績)
ナガイレーベン (TYO:7447)は医療白衣のコア市場※1において国内シェア60%超のトップメーカーであり、高い利益率と堅固な財務内容を誇っている。
2022年8月期第2四半期の連結業績※2は、売上高が前年同期比3.1%減の7,817百万円、営業利益が同10.5%減の2,035百万円、経常利益が同10.3%減の2,084百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同10.1%減の1,433百万円となった。
前年同期に厚生労働省向け(感染対策商品)の特需があったこと、2022年8月期から「収益認識に関する会計基準」等を適用していることなどから前年同期比では減収となったが、これらの特殊要因を除いた実質ベースでは同1.2%の増収となった。
損益面では、為替(円安)の影響のほか、国内加工賃や物流費の上昇(航空便の利用)などにより営業減益となったが、想定の範囲内であり、懸念される結果ではなかったと弊社では見ている。
※1 2021年8月期より取り入れている新区分で、国内市場のうち同社のシェアが比較的高い市場のこと。
ヘルスケアウェア、ドクターウェア、ユーティリティウェア、シューズ・他、感染対策商品が該当する。
なお、新区分はコア市場のほか、周辺市場(患者ウェア、手術ウェア)、海外市場の3つとなる。
※2 2022年8月期より「収益認識に関する会計基準」等を適用しているが、業績への影響は軽微であることから、前年同期比は当該会計基準等適用前の数値との比較となっている。
2. 2022年8月期(予想)
2022年8月期の連結業績※は、第2四半期業績がほぼ想定内であったことから、売上高が前期比0.8%増の17,700百万円、営業利益が同3.8%減の5,013百万円、経常利益が同4.1%減の5,090百万円とする期初計画を据え置いた。
ただし、親会社株主に帰属する当期純利益については、下期に政策保有株式の一部売却に伴う特別利益(300百万円)を計上する見込みであることから、期初予想の3,500百万円から3,700百万円(同1.5%増)へ上方修正した。
主力商品の拡販を図るものの、厚生労働省向け(感染対策商品)の消失(315百万円)や「収益認識に関する会計基準」等の適用(売上高は20百万円減少する見込み)により、売上高は微増を予想している。
一方で、為替(円安)の影響のほか、国内加工賃や物流費の上昇などが見込まれることから、営業利益は減益予想となっている。
なお、東京証券取引所の市場区分見直しに対しては、プライム市場に移行した。
※2022年8月期より「収益認識に関する会計基準」等を適用しており、業績予想は当該会計基準等を適用した後の数値となる。
なお、業績への影響は軽微と予想していることから、前期比は当該会計基準等適用前の数値との比較となっている。
3. 中期経営計画
同社は、2021年8月期決算発表時に2024年8月期を最終年度とする中期経営計画を発表した。
数値目標としては、2024年8月期に売上高185億円、営業利益54億円を掲げている。
一方で、株主還元の姿勢は変わらず、2021年8月期は年間60.0円の配当を実施し、2022年8月期も同額の配当を予定している。
自己株式の取得にも前向きで、2022年4月には資本効率の向上と経営環境の変化に対応した機動的な資本政策を遂行することを目的として、480,000株(976百万円)の自己株式取得を行った。
このような株主還元に対する同社の一貫した姿勢は評価に値するだろう。
■Key Points
・2022年8月期第2四半期は営業減益となるも想定内。
主力アイテムは順調に推移
・2022年8月期の営業利益は期初予想を据え置き前期比3.8%減予想とするも、特別利益の計上により親会社株主に帰属する当期純利益は同1.5%増予想
・中期経営計画では2024年8月期に営業利益54億円を目指す。
株主還元にも積極的
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)