[ロンドン 2日 ロイター] - S&Pグローバルが2日発表した10月のユーロ圏製造業購買担当者景気指数(PMI)改定値は46.4と、29カ月ぶりの低水準だった。
速報値の46.6から下方修正された。9月は48.4。生活費の上昇で需要が大幅に減少し、製造業が不況に陥っていることが浮き彫りになった。
生産指数は43.8と、前月の46.3から低下。5カ月連続で好不況の分かれ目となる50を下回った。
S&Pグローバル・マーケット・インテリジェンスのシニアエコノミスト、ジョー・ヘイズ氏は「ユーロ圏製造業は一段と縮小した。製造部門が景気後退に突入したことを明確に示している」と指摘。
「10月は新規受注が調査開始以来25年間で稀に見るペースで減少した。これ以上のペースで減少したのは、新型コロナウイルス流行の最悪期と2008─09年の世界的な金融危機の真っ最中だけだ」と述べた。
新規受注指数は37.9。前月は41.3。インフレ圧力は高止まりしているが、やや緩和した。
ウクライナ戦争やエネルギー高騰に終息の兆しが見えない中、企業の楽観度は2020年5月以降で最低。
同氏は「製造業のセンチメントは依然としてマイナスの領域にあり、企業が来年に入っても長期間厳しい状況が続くと予想していることを示している」と述べた。