先週の米国石油掘削リグ稼働数が増加し、28日の原油価格は下落。ベネズエラ政局の不安が原油輸出にも影響するとの懸念から、ベネズエラが焦点となっている。
日本時間13時09分時点で、WTI原油先物価格は0.7%安の53.34ドル。毎週の米国内原油供給量の増加によって、先週のWTIは0.2%安であった。
インターコンチネンタル取引所(NYSE:ICE)の4月限ブレント原油先物は、0.5%安の61.30ドル。先週のブレント原油は1.7%安で、4週間ぶりに週次で下落した。
米石油サービス会社ベーカー・ヒューズが公表した25日までの週の国内石油掘削リグ稼働数が前週比10基増の862基であったことを背景に、原油価格は下落した。
一方、原油トレーダーは米中貿易問題関連の報道に期待してる。今週、中国当局は米中貿易戦争の解決に向けて、再び貿易協議を実施する。
他方、先週はベネズエラのフアン・グライド国会議長が、米国やブラジル、コロンビアからの支持を得て、ベネズエラ暫定大統領への就任を宣言した。
2013年以来同国の指導者であったニコラス・マドゥロ氏は、米国との関係を断ったので、米国の制裁として原油輸出へ関税がかけられる可能性がある。
先週の原油価格は下落していたが、1月以来では約17%上昇している。最近の原油高の要因は、世界的な供給減によってもたらされている。
昨年、OPECとOPECプラスは、2019年の最初の6ヶ月間に日量120万バレルの協調減産を実施することで合意した。