22日のアジア時間での原油価格は小幅推移であった。トレーダーは米中貿易戦争の最新のニュースに引き続き警戒していた。
日本時間午後2時49分時点での、WTI原油先物は59.98ドルと変化はなかった。一方、ブレント原油先物は0.1%高鷹の67.92ドルであった。
米エネルギー情報局(EIA)の米原油在庫量統計の発表において、原油在庫が前週より約1000万バレルの予想外の減少となったことで、米原油は今週初めに60ドルの抵抗ラインを上回った。予想では30万バレルの増加であった。
OPECとロシア率いる非加盟国による原油の減産によって、原油価格は概ね下支えられていた。
米国政府によるイラン、ベネズエラへの制裁も原油市場にとっては追い風となっていた。
トレーダーは現在進行している米中貿易戦争の最新の情報に注目している。アナリストは、貿易戦争が長引いた場合、中国の原油需要に悪影響を及ぼすだろうと懸念している。中国は世界の原油需要の12%超を占めている。
トランプ大統領が中国への関税について「かなりの期間」課すだろうと発言したことを受け、今週初めには貿易合意の可能性に対する懸念が広がった。
同氏は20日、ホワイトハウスにおいて「我々は中国が合意内容を守るかどうか見極める必要があるため、我々は関税の撤廃について話し合っているのではなく、長期間に関税をかけ続けることを議論しているのである」と、報道陣に対して発言した。
また、トランプ氏は「中国が合意内容を守るには多くの問題がある」としている。
米中間の閣僚級協議は来週北京において行われる。報道によると、米国側は4月末までに中国との合意に取り付けられるよう臨んでいるという。
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