[ワシントン 13日 ロイター] - オバマ前米大統領が策定した「クリーン・パワー・プラン(CPP)」に代わる規則として、環境保護局(EPA)が発電所の温室効果ガス排出削減に向けた新たな規制「アフォーダブル・クリーン・エナジー(ACE)」規則を最終決定したことを巡り、ニューヨーク、カリフォルニアを含む22州と7都市が13日、規則撤廃を求めてトランプ政権を提訴した。ACEは米国の石炭依存を長引かせ、よりクリーンな発電を目指す州を妨害するとしている。
訴訟はワシントンの連邦高裁に起こされた。原告は、ACEは発電所設備の緩やかな更新を求めるにとどまり、炭素排出量増加の抑制につながらず、石炭発電所の運用を長引かせると指摘。規則は「最良の抑制技術」の利用を推進する大気浄化法に抵触するほか、カリフォルニアやニューヨーク州など温暖化ガス排出抑制に向けて排出権取引プログラムを導入している州の努力を認めない内容だと主張している。
ニューヨーク州のジェームズ司法長官は、訴訟を発表する声明で、「大幅な軌道修正がなければ、われわれは気候変動災害に向かって歩んでいることになる。(州と都市は協力し)この違法かつ怠惰な規則に反撃していく」と述べた。