堅調な株式市場の一方、19日の金先物は下落している。
18時25分時点で、ニューヨーク商品取引所(COMEX)における12月渡しの金先物は0.84%安の1510.85ドルをつけている。
アジア株式市場が反発したことを受け、金先物は下落している。香港ハンセン指数は2%上昇し、また中国株も1.7%超える上昇を見せている。
21日にはFOMC議事要旨の発表、22日から24日はジャクソンホール会議、23日にはジェローム・パウエル議長による講演が控えており、これらの材料が今週の金市場に影響を与えることが見込まれている。
またトランプ米大統領は18日、貿易協定を締結する準備ができていないことを述べ、中国が香港問題を人道的に解決することが先決であることを示唆した。
本日金価格は下落しているものの、金に対する安全資産としての需要は未だ根強いと見られている。
TD証券は金について、「貴金属は今週、株式市場における不安や景気後退への懸念から恩恵を受けた可能性があるが、悪材料がないことも価格上昇の要因となっている」とした。
8月に入り金価格は6%以上、約90ドルも上昇している。この背景としては米中貿易戦争の激化や、世界的な経済の悪化を受け各国の中央銀行が持続的に金の買いを進めていることが要因と見られている。