[東京 13日 ロイター] - アジア時間の原油先物は下落。米中貿易摩擦が収束するとの期待感が後退した。週間でも下落となる公算が大きい。
0053GMT(日本時間午前9時53分)時点で、北海ブレント先物 (LCOc1)は0.17ドル(0.3%)安の1バレル=60.21ドル。米WTI先物 (CLc1)は0.14ドル(0.3%)安の54.95ドル。
北海ブレント先物相場は今週、変動幅が約5ドル以内の小幅な動きに終始した。現在の水準を維持すれば週間では5週間ぶりの下落となる。
石油輸出国機構(OPEC)は12日、協調減産の割当を上回る生産を続けるイラクとナイジェリアなどに対し、目標に沿った生産を行うよう求め、生産を抑制することで合意した。ただ、米中貿易摩擦を巡り悲観的な見方が優勢となるなか、OPECの合意は材料視されていない。
貿易摩擦が世界経済の成長を阻害している可能性を示す指標が増えていることも嫌気されている。
マッケナ・マクロのストラテジスト、グレッグ・マッケナ氏は、「OPECの影響力と、世界の経済成長および需要の減速による影響が綱引きをする状態に再びなっている」と指摘した。