再送：欧州市場サマリー（5日）

＊この記事は６日付で配信しました。

　 　 1526GMT 4日

ユーロ／ドル 1.3983 1.4187

ドル／円 　98.230 96.570

ユーロ／円 137.36 136.96

　　　　　　　　　　　　　　5日終値 　 　 前営業日終値

株　ＦＴ１００ 4438.56（＋51.62） 4386.94

　　クセトラＤＡＸ　　　　　5077.03（＋12.23） 5064.80

金　現物午後値決め 962.00 　　970.75

　　　　　　　　　　　　 先物 　　 現物利回り

３カ月物ユーロ(６月限)　 98.700 (‐0.025)　　0.835(0.835)

独連邦債２年物 1.725(1.576)

独連邦債１０年物(６月限) 118.30 (‐0.94) 3.721(3.630)

独連邦債３０年物 　 4.409(4.378)

--------------------------------------------------------------------------------

　＜為替＞　ドルが対円・ユーロで上昇。５月雇用統計で非農業部門雇用者数が予想ほど

減少しなかったことを受け、景気回復期待が広がった。

　＜株式＞　ロンドン株式市場は上昇。中国アルミ業公司（チャイナルコ）との提携計画

を撤回した資源大手リオ・ティントが主導して鉱山株が上昇したほか、

５月の米雇用統計が予想よりも良い内容となったことが支援した。

　米労働省が発表した５月の雇用統計は、非農業部門雇用者数が３４万５０００人減と

２００８年９月以降で最も小幅なマイナスとなった。また、減少幅は市場予想の５２万人

減を大幅に下回った。

　ノムラのチーフポートフォリオ・ストラテジスト、フィリップ・ ローラー氏は「予想

よりも大幅に良い内容で、経済指標が底打ちを示しつつあることを示す新たな証拠となっ

た」と述べた。

　「労働市場は主要な懸念事項であり、ほかの経済指標にも影響が及ぶことから、失業が

ピークを迎えつつあるとの様相が示されたことは極めて重要だ」との見方を示した。

　リオ・ティントは１０．３％高。株主割当増資で２１０億ドルを調達する計画を明らか

にしたほか、ＢＨＰビリトンと合弁事業を立ち上げる方針を示した。

　ＢＨＰビリトンは６．８％高。アングロ・アメリカン、ユーラシアン・ナチュ

ラル・リソーシズ、エクストラータが２．７―７．３％上昇した。

　エネルギー関連銘柄も買われた。ロイヤル・ダッチ・シェルが１％、ガスのＢ

Ｇグループが３．５％それぞれ上昇した。

　英政府広報官はブラウン首相が内閣改造を実施すると発表した。これを受けてポンド

は対ユーロで２週間ぶりの安値に下落したものの、株式市場への影響は限定的

だった。

　銀行株はまちまち。バークレイズが７．３％高。一方ＨＳＢＣは

０．７％下落した。ロイズ・バンキング・グループは横ばいだった。

　欧州株式市場は上昇。米雇用統計で非農業部門雇用者数の減少幅が予想を下回り相場を

支援するなか、鉱山・銀行・石油株を中心に買いが入った。

　ＦＴＳＥユーロファースト３００種指数<.FTEU3>は５．７３ポイント（０．６６％）高

の８７２．２９。米雇用統計の発表後まもなく８８２．１６の高値をつけた。

　ＤＪユーロＳＴＯＸＸ５０種指数<.STOXX50E>は１６．０９ポイント（０．６５％）高

の２５０３．１７。

　鉱山株の上げが目立った。リオ・ティントは１０．３％高と急伸。ＢＨＰビリ

トンも６．８％上昇した。両社は５日、オーストラリア国内での主要鉄鉱石事業

を統合すると発表した。

　リオは中国アルミ業公司（チャイナルコ）からの１９５億ドル規模の出資受け入れ計画

を撤回し、債務圧縮のため１５２億ドル規模の株主割当増資を実施する方針を明らかにし

た。

　アングロ・アメリカンが６％、ベダンタ・リソーシズも９．３％それぞ

れ上昇した。

　５月の米雇用統計は、非農業部門雇用者数が３４万５０００人減と、２００８年９月以

降で最も小幅なマイナスとなり、減少幅は市場予想の５２万人減を大幅に下回った。

　一方、失業率は９．４％と前月の８．９％から上昇し、１９８３年７月以来の水準に達

した。

　石油株では、ロイヤル・ダッチ・シェル、トタル、レプソル

が１―１．２％上昇した。

　銀行株も全般的にしっかり。バークレイズ、ドイツ銀行,、ソシエ

テ・ジェネラル、ＢＮＰパリバが０．６―７．１％上昇した。　

　一方、ＵＢＳ、フォルティス、ＨＳＢＣは１．４―３．３

％下落した。

　食品メーカーは軟調だった。スイスのネスレは２．８％安。ゴールドマン・

サックスが同社の投資判断を「バイ」から「ニュートラル」に引き下げた。

　＜ユーロ圏債券＞　下落。米雇用統計で非農業部門雇用者数の減少幅が予想を大幅に下

回ったことに圧迫され、長期債はほぼ７カ月ぶり安値をつけた。

　５月の非農業部門雇用者数は３４万５０００人減となり、減少幅が市場予想の５２万人

減を大幅に下回った。ただ、失業率は９．４％と前月の８．９％から上昇し、１９８３年

７月以来の水準に達した。

　１５２０ＧＭＴ時点で、独連邦債先物６月限は８６ティック安の１１８．３９。

一時、前年１１月半ば以来の低水準となる１１８．２１をつけた。

　独連邦債２年物利回りは１５ベーシスポイント（ｂｐ）上昇し１．６６９％。

一時１月以来の高水準となる１．７３％付近まで上昇した。

　同１０年物利回りは１０ｂｐ上昇し３．７２７％。一時３．７４６％まで

上昇し６カ月半ぶりの高水準をつけた。

　これを受け２・１０年物利回り格差が６ｂｐ縮小し２０５ｂｐとなった。

　欧州中央銀行（ＥＣＢ）が理事会で政策金利を１％に据え置き、トリシェ総裁が金融政

策のさらなる緩和の可能性に言及しなかったことに圧迫され、短期債は前日に続く長期債

をアンダーパフォームした。

　一部のユーロ圏国債と独連邦債の利回り格差がこの日もやや拡大した。ラトビアの経済

危機と同国の通貨切り下げをめぐる懸念が、スウェーデンや東欧市場に波及した。

　フィンランド国債１０年物と独連邦債１０年物の利回り格差は一時、４８ｂｐ程度まで

拡大した。その後は、米雇用統計を受けリスク回避志向が低下し、市場心理が上向いたこ

とから、３４ｂｐ程度まで縮小した。

　　　　　 　　　　　 　 ［東京　６日　ロイター］