[ワシントン 18日 ロイター] - 全米商工会議所は18日に声明を出し、米中関係をうまく機能させることの重要性を強調し、中国政府に対し、両国の第1段階の通商合意に沿って米国のモノとサービスの購入を拡大させるよう求めた。
同会議所は「合意の実施は非常に重要。新型コロナウイルスが両政府の進展を遅らせたのは明白で、(モノとサービスの)購入の実施ペースを大幅に加速させる必要がある」と指摘。同時に、中国による米国産品の購入や知的財産権改革など、通商合意に盛り込まれた項目に関して定期的に開かれている両国間の協議に歓迎の意を表した。
声明は同会議所と中国の政府系シンクタンク、中国国際経済交流センター(CCIEE)による半期に1度の会合後に出された。テレビ会議方式で開かれた今回の会合では、2月に発効した第1段階合意とサプライチェーン(供給網)の問題が中心議題となった。
米中関係はここ数カ月で緊張が著しく高まり、通商合意の履行について疑念が生じていた。中国は今後2年で2000億ドルの米国のモノとサービスを追加購入することで合意している。
トランプ米大統領が17日、中国政府の新疆ウイグル自治区における人権弾圧に制裁を発動する法案に署名したのを受け、中国は対抗措置を取ると警告した。[nL4N2DV1G1]
全米商工会議所は、中国国内の14億人に上る消費者は米企業にとって成長が最も速い市場を提供しているが、米企業は同時に、中国との商取引で多数の課題に直面していると指摘。
これらの課題や最近の緊張の高まりにかかわらず、両国関係がうまく機能することは「米国人の基本的な利益に合致し、世界の平和と安定の基礎となる」とした。