[メルボルン 12日 ロイター] - 12日のアジア時間序盤の原油先物は上昇し、今週の上昇率は12%超となった。新型コロナウイルスの感染者急増で燃料需要が冷え込む中、石油輸出国機構(OPEC) 加盟国とロシアなどの非加盟国で構成する「OPECプラス」が、増産計画を見送るとの観測が広がっている。
アルジェリアのエネルギー相は11日、OPECプラスは日量770万バレルの現行の減産を2021年も延長する可能性があるとし、必要であれば減産幅をさらに拡大することもありうるとの認識を示した。
需要の先行き見通しが弱含む中、OPECプラスには、来年1月に予定している日量200万バレルの増産を見送るよう圧力が高まっており、アナリストによると市場は増産見送りを織り込みつつあるという。
0130GMT(日本時間午前10時半)現在、米WTI原油先物 (CLc1)0.35ドル(0.8%)高の1バレル=41.80ドル。北海ブレント先物 (LCOc1)は0.31ドル(0.7%)高の同44.11ドルで推移している。
原油先物は今週、新型コロナのワクチンを巡る期待感で急伸した。ナショナル・オーストラリア銀行(NAB)のコモディティー調査責任者、ラックラン・ショー氏は「間違いなくすばらしいニュースだが、ワクチンが実際に出回るまでには時間がかかり、需要に好影響が及ぶのにも時間がかかる」と述べた。