[シンガポール 24日 ロイター] - 24日のアジア時間で原油先物は上昇している。メキシコ湾でサイクロンに発達する可能性のある低気圧が発生したほか、イランが核査察受け入れの合意が期限を迎えたと表明し、米国の制裁解除につながる可能性のある協議の行方に不透明感が生じた。
0143GMT(日本時間午前10時43分)現在、北海ブレント先物7月限は0.32ドル(0.5%)高の1バレル=66.76ドル。米WTI原油先物7月限は0.35ドル(0.6%)高の63.93ドル。
原油価格は先週、米国がイランの石油、銀行、船舶部門に対する制裁を解除する用意があるというイランのロウハニ大統領の発言を受けて下落した。
ANZのアナリストは24日のリポートで「イランの石油生産はここ数カ月で増加している。制裁解除への期待による公算が大きい」と指摘した。
だが、イランのガリバフ国会議長は23日、国際原子力機関(IAEA)による査察を暫定的に3カ月間受け入れる合意が期限を迎えたため、一部核施設の監視カメラのデータは引き渡しできなくなると表明した。
欧州の外交筋は先週、査察延長で合意できなければ、2015年核合意の再建に向けた米国とイランの間接協議が危機的状況に陥るとの見方を示している。間接協議は今週、ウィーンで再開される予定。
一方、米国立ハリケーンセンター(NHC)は21日、メキシコ湾西部にある低気圧が48時間以内に60%の確率でハリケーンに発達するとの予測を発表した。