[メルボルン 31日 ロイター] - オーストラリア産業省は31日、2020年の二酸化炭素排出量が前年比5%減少したと発表した。風力・太陽光エネルギー分野の成長や新型コロナウイルス対策のロックダウン(都市封鎖)による輸送減、巨大液化天然ガス(LNG)プロジェクトでの二酸化炭素回収量の増加が貢献した。
同省が四半期報告で明らかにしたところによると、2020年の二酸化炭素換算(CO2-e)の排出量は、前年比2600万トン減の4億9900万トン。2005年比で20%の削減となった。パリ協定では、2030年までに2005年比で26─28%の削減を目指している。
テイラー・エネルギー相は「われわれは2030年のパリ協定の目標達成に向けて順調に進んでいる」との見解を示した。
ただ豪は、先進国中で1人当たりの排出量が最も多い。米国や日本などとは異なり、2030年に向けて野心的な目標を設定することには後ろ向きの姿勢を示しており、批判の声も上がっている。