[カイロ 27日 ロイター] - エジプトのシシ大統領は27日、訪問先のイラク首都バグダッドでイラクのカディミ首相、ヨルダンのアブドラ国王との3者会談を開いた。エジプト国家元首によるイラク訪問は、1990年のイラクのクウェート侵攻以降で初めて。
クウェート侵攻をきっかけとする湾岸戦争の勃発でイラクとエジプトの関係は崩壊したが、ここ数年は改善が見られ、高官による相互訪問が相次いでいる。
米国はイランの影響力を抑えるために、イラクに対しアラブ諸国との関係を強化するよう訴えてきた。シシ大統領の訪問はイラク、ヨルダンと安全保障、経済および投資での協力強化に向けた第3回目の3者協議を実施する目的があった。
イラクはここ数年にエジプト、ヨルダン両国とエネルギー、保健、教育の分野での協力に関する取り決めを締結した。
27日の協議ではパレスチナ情勢やテロ対策、経済協力など、中東地域全体に関わる重要分野が取り上げられた。エジプト大統領府が声明を出した。
カディミ首相、シシ大統領、アブドラ国王は昨年、ヨルダンの首都アンマンで会談を行い、4月にバグダッドで再会合が予定されていたが、エジプトでの列車脱線事故を受けて延期されていた。