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[キエフ 8日 ロイター] - フランスのマクロン大統領は8日、前日のロシアに続きウクライナを訪問し、ゼレンスキー大統領と会談した。突破口は見いだせていないものの、危機を解決する手段はあるとの考えを示し、全ての関係者に冷静になるよう呼び掛けた。
マクロン氏は米英とは対照的にロシアが近くウクライナを侵攻するとの見方はしておらず、仲介者としての役割を果たすためにモスクワとキエフを相次いで訪問するシャトル外交を展開。マクロン氏は、ロシアのプーチン大統領とウクライナのゼレンスキー大統領が共にウクライナの和平合意(ミンスク合意)の原則へのコミットメントを表明するなど、危機の一段の悪化は食い止められたとの見方を示している。
マクロン氏はゼレンスキー大統領との共同記者会見で「こうした決意を共有することが、和平、および実現可能な政治的解決への唯一の道だ」と述べ、全ての関係者が発言と行動の双方で冷静になることが不可欠との考えを示した。
ただ、ゼレンスキー大統領はプーチン氏がマクロン氏に示した可能性のある確約に懐疑的な見方を表明。「言葉だけでは信用できない」とし、行動で示す必要があると語った。
これに先立ち、マクロン氏は前日のプーチン氏との会談で主な成果が得られなかったことについて、プーチン氏が譲歩すると「一秒たりとも」予想したことはなかったと記者団に対し発言。モスクワ訪問に先立ち、ロシアはウクライナについて何かを計画しているのではなく、欧州の安全保障を巡る取り決めの再交渉を望んでいるとの見方を示していた。