[ニューデリー 22日 ロイター] - 原油先物価格は22日、ウクライナ情勢の緊迫感が一段と増したことから2ドル超上昇し、7年ぶり高値を更新した。
ロシアのプーチン大統領は21日、ウクライナ東部の親ロシア派2地域の独立を承認する大統領令に署名した。その上で2地域に軍を派遣するよう国防省に命じた。米欧は強く反発し、対抗措置を取ると表明した。
バイデン米大統領は、ロシアが独立を承認したウクライナ東部の2地域について、米国人による貿易や投資を禁止する大統領令に署名。一方、米高官はより広範な制裁を発動するような侵攻には相当しないとの見方を示した。
0455GMT(日本時間午後1時55分)時点で、北海ブレント先物は1.36ドル(1.43%)高の1バレル=96.75ドル。一時、2014年9月以来の高値となる97.66ドルを記録した。
米WTI先物は、2.79ドル(3.06%)高の93.86ドル。
コモンウェルス銀行のアナリスト、ビベック・ダール氏は、ロシアがウクライナへの侵攻を強化しても、米欧各国が石油・ガス関連の制裁を科す可能性は低いと予想。影響が自国にも及ぶためという。
一方、ロシアが西側による制裁への報復として、石油・ガス供給を抑制する可能性はあると述べた。
ロシアがウクライナに全面的に侵攻して対ロ制裁が発動された場合、ロシアのエネルギー輸出にどの程度影響が及ぶかが注視されている。