[ハンブルク 11日 ロイター] - 先進7カ国(G7)の農相は11日、オンライン会合を開き、ロシアによるウクライナ侵攻で世界的な食料供給が滞ることに危機感を示した上で、世界の食料輸出国に対し、輸出を制限しないよう求めた。
ウクライナからの輸出が突然停止し、ロシアからの輸出も激減する中、小麦価格は14年ぶりの高値を付けているほか、食用油の価格も高騰している。
声明で「われわれは全ての国に対し、食料・農産物市場の開放を維持し、輸出に対する不当な制限措置を防ぐよう求める」とした上で、「食料価格のさらなる上昇と国際市場の変動は、世界規模での食料安全保障と栄養、特に食料安全保障の低い環境に住む最も弱い人々の間に脅威を与えかねない」と警鐘を鳴らした。
日本から参加した金子原二郎農林水産相は、ロシアによるウクライナ侵略が深刻な国際法違反であると強く非難。「現在の危機的状況の根本的解決に必要なのは、ロシア軍のウクライナからの即時撤退だ」と訴えた。