[上海 27日 ロイター] - 中国最大の経済都市である上海市は27日、新型コロナウイルス感染者の急増を受け、市内を2つの地区に分けて順番にロックダウン(都市封鎖)と住民のPCR検査を行うと発表した。
市当局によると、ロックダウン期間は市内を流れる黄浦江の東側全体と西側の一部が28日から4月1日まで、残りの地区は4月1日から5日までとなる。それぞれの期間中は、配車サービスを含めて公共交通機関は停止し、許可のない自動車の走行は禁止される。また企業と工場は、食料配達など生活に必要な事業を除き、休業するかリモートワークが義務付けられる。
市当局は「住民は市の防疫対策への支持、理解、協力と、整然とした形での検査への参加が求められている」と強調した。
人口2600万人の上海市は過去1カ月弱で新規感染者数が急増。26日は無症状の感染者数が過去最多の2631人と、中国本土の無症状感染者の6割近くを占めた。症状がある新規感染者は47人だった。
世界的な基準に照らせば新規感染者数は引き続き少ないが、感染力の強いオミクロン株が主流となった現在でも、中国政府が標榜してきた感染を徹底的に封じ込める「ゼロコロナ」政策が機能するかどうか正念場を迎えている。