[マドリード 28日 ロイター] - 北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長は28日、NATOは中国を敵対視していないと述べた。ただ、ロシアによるウクライナ侵攻以降の中ロ関係の緊密化を懸念しているとした。
ストルテンベルグ氏はNATO首脳会議が開かれるマドリードで、中国はまもなく世界最大の経済大国になり、NATOは気候変動などの問題で中国と共に取り組んでいく必要があるとの認識を示し、「NATOは中国を敵対視していない」と述べた。
ただ「中国がロシアによるウクライナ侵攻を非難していないことや、中国がNATOや西側諸国に関する多くの誤った情報を拡散していることのほか、中国とロシアがこれまでになく接近していることを懸念している」と語った。
また、ウクライナを支援することはNATOの利益にかなうとし、ロシアのプーチン大統領が勝利すれば、世界の不安定性が増すと指摘。スウェーデンとフィンランドの加盟はNATOの強化につながるとの考えも示した。