[ソウル 12日 ロイター] - 韓国当局者は12日、安倍晋三元首相が銃撃され死亡した事件を受けて、要人警護を強化していると明らかにした。今週末に新しい米国大使が出席予定の性的少数者(LGBT)の啓発イベントも警護強化の対象という。
先週末、駐韓米国大使に着任したフィリップ・ゴールドバーグ氏が韓国に到着した際、米国大使館の前で小規模なデモがあり、デモ隊は米国が「同性愛文化帝国主義」だと非難していた。
ソウルの大統領警護所は尹錫悦大統領の警護対策を強化するとし、警察庁は既に地方支部に要人警護のための監視強化を指示した。
16日に開催されるLGBTイベント「ソウル・クィア・カルチャー・フェスティバル」には、ゴールドバーグ大使のほか、他の駐韓大使も出席する。警察は「反対派も同時に集会を開くことが決まっており、危険要因が多いため、警備を強化する予定だ」と語った。
ソウルに駐在する米国大使の警備は以前から論争の種となっている。
2015年には、韓国人の男がマーク・リッパート駐韓米国大使(当時)の顔を果物ナイフで切りつけ、顔に80針を縫う傷を負わせる事件があった。
その後も別の米国大使の公邸に不法侵入が続き、米国務省が公に苦言を呈したため警察は現場の警備を強化してきた。