[シンガポール 14日 ロイター] - 原油先物は14日アジア市場序盤の取引で小幅に下落している。インフレが世界的な課題となり、米連邦準備理事会(FRB)による大幅利上げ観測が広がる中、石油需要の減退も懸念されている。
0010GMT(日本時間午前9時10分)時点で北海ブレントは0.20ドル(0.2%)安の1バレル=99.37ドル。米WTIは0.37ドル(0.4%)安の同95.93ドル。
13日発表された6月の米消費者物価指数(CPI)が市場予想を上回る40年超ぶりの伸びを記録したことを受け、フェデラル・ファンド(FF)金利先物市場では、今月の連邦公開市場委員会(FOMC)で100ベーシスポイント(bp)の利上げが実施されるとの織り込みが進んだ。
安全資産とされるドルの需要が高まり、ドル指数は13日に20年ぶり高値に上昇。ドル建てで取引される原油が米国以外の買い手に割高となったことも原油相場に影響している。
また、中国の複数都市で新型コロナウイルスの行動規制が再開されていることも引き続き圧迫材料となっている。
米エネルギー情報局(EIA)が13日発表した週間統計(8日までの週)によると、需要を映すとされる精製業者の製品供給量は日量1870万バレルと、2021年6月以来の低水準だった。原油在庫は戦略備蓄の放出を受けて増加した。