[ロンドン 2日 ロイター] - ロシア政府は2日、同国とウクライナの戦争に対し、世界最大の軍事力を持つ米国が直接関与していると主張した。ウクライナのロシア軍に対するミサイル攻撃を米国のスパイが承認し、調整しているのが理由とした。
ロシア国防省は、ウクライナ軍情報部のスキビツキー副部長が英紙テレグラフに対し、米政府が高機動ロケット砲システム(HIMARS)によるミサイル攻撃を調整していることを認めたと指摘した。
ロシア国防省は「この全てがホワイトハウスや国防総省の主張とは逆に、米政府がウクライナでの紛争に直接関与していることを紛れもなく証明している」と訴えた。
バイデン米大統領はこれまでにウクライナがロシアを負かすことを望んでいると表明し、ウクライナに何十億ドルもの武器を供与している。しかし、米当局者らは米ロ両軍の直接対決は望んでいない。
ロシアは、ウクライナ東部の親ロシア派が実効支配する地域での民間人を標的としたミサイル攻撃はバイデン政権に責任があると主張。ロシア国防省は「居住区へのロケット攻撃、ドンバスや他の人口が多い地域の民間インフラへのロケット攻撃全てに直接責任があるのはバイデン政権だ。これらの攻撃で民間人が大勢死亡した」と表明した。
ウクライナ戦争の捉え方は、ロシアと西側諸国で非常に大きく異なっている。