[モスクワ 2日 ロイター] - ロシア大統領府のペスコフ報道官は2日、ロシア産エネルギーに上限価格を設定する国には石油を売却しないと述べた。
報道官は会見で「上限価格を設定する企業はロシア産石油を受け取ることはできない」とし「そうした企業と非市場的な原理で協力することはない」と述べた。
主要7カ国(G7)の財務相は2日にオンライン会合を開催する。G7関係者によると、ロシア産原油価格に上限を設定する計画を詰め、実施計画を盛り込んだコミュニケを発表する可能性が高い。
欧州連合(EU)のフォンデアライエン欧州委員長は2日、ロシア産ガスの購入に上限価格を設定することをEUが検討すべきだと述べた。
ペスコフ報道官はこうした動きについて、代償を払うのは欧州市民だと指摘。
「エネルギー市場は最高潮に達している。特に欧州ではそうだ。反ロシア政策により、欧州は米国産の液化天然ガス(LNG)を高値で、正当化できない金で買っている。米国企業は豊かになり、欧州の納税者は貧しくなる」と述べた。
その上で、ロシア産石油に対する上限価格の設定が経済にどのような影響を及ぼす可能性があるかを調査しているとし「一つ自信をもって言えるのは、そうした措置で石油市場が著しく不安定化するということだ」と述べた。