[17日 ロイター] - ブルームバーグによると、中国は国有のガス輸入会社に対し冬季の需要に備え、欧州やアジアの買い手への液化天然ガス(LNG)の転売を停止するよう指示した。複数の関係筋の話として報じた。
欧州はロシア産天然ガスの供給が減少する中、中国から転売されるガスで不足の一部を穴埋めしてきたため、転売が停止すれば供給問題が悪化する可能性がある。
報道によると、国家発展改革委員会(発改委)が、中国石油(ペトロチャイナ)、中国石油化工(シノペック)、中国海洋石油(CNOOC)に対し、国内利用向けに冬季分のガスを確保するよう求めたという。
発改委と3社のコメントはとれていない。
北京在勤のガス業界筋2人は18日、転売停止の指示があったかどうかは確認せずに、冬季に暖房用LNG需要が増加するのは確実なため、発改委が供給不足を未然に防ぐよう各社に要請するのは妥当だとコメントした。
関係筋によると、政府は通常10月半ばから3月半ばまでの暖房需要期について、パイプライン経由のガス供給が予想外に不足した場合に備えて各国有会社が国内向けに確保すべきLNGの大体の数量枠を設けているという。
国有ガス会社の幹部は「企業は基本的に政府の設定した数量を満たすよう求められる」と語った。
中国政府は17日、国内のエネルギー供給能力と主要コモディティーの備蓄能力を大幅に拡大すると表明した。