[ジッダ(サウジアラビア) 19日 ロイター] - ウクライナのゼレンスキー大統領は19日、訪問先のサウジアラビアで演説し、アラブ連盟首脳会議参加国に対してロシアの侵攻によるウクライナ戦闘の終結に向けた和平案への支持を求めた。
ゼレンスキー氏がサウジを訪れたのは大統領就任後で初めて。参加国の代表団は10項目の和平案を受け取ると述べ、仲介なくウクライナと直接協力するよう要請した。
ゼレンスキー氏は「私は平和を尊ぶ皆さんには和平の公式の実現への参加を呼びかける。そうすることで敵意や戦争、苦しみ、悪を減らすことを求める」と英語で語りかけ、「ロシアは弱く、われわれはロシアがより多くの武器を手にしていたときに打ち負かした。その攻撃性は強さから来るものではなく、帝国の時代が過ぎ去ったという認識から来るものだ」と訴えた。
ゼレンスキー氏の和平案には食料安全保障に加え、ロシアがウクライナの領土から全軍隊を撤退させる条件、全てのウクライナ人捕虜の解放への呼びかけ、ロシアが占拠している原子力発電所の「放射線安全」の回復が含まれている。
サウジアラビアのムハンマド皇太子は首脳会議で、サウジアラビアはロシアとウクライナの間を仲介する用意があると語った。