[シンガポール/北京 20日 ロイター] - 中国税関総署が20日発表した統計によると、4月のロシア産原油輸入は前年同月比8.6%増の710万トン(日量173万バレル)となった。小規模な独立系製油所に加え、大手の民間製油所が購入に乗り出したことが背景。
ただ、3月に記録した日量226万バレルは大きく下回った。
全体の原油輸入は3月から16%減少した。
サウジアラビアが調達先トップで、同国産原油の輸入量は846万トン(日量206万バレル)。3月は日量210万バレル、前年同月は217万バレルだった。
1─4月ではロシアからの輸入量が26.5%増の3240万トンでトップ。サウジからの輸入量は2.9%増の3128万トンで2位だった。
4月のマレーシアからの輸入は409万トンで高水準を維持。3月は456万トン、前年同月は216万5000トンだった。
トレーダーは過去3年間、米制裁を回避するため、イラン産やベネズエラ産の原油をマレーシアやオマーン、アラブ首長国連邦(UAE)から調達したものとしてきた。
内訳は以下の通り(単位:100万トン)
23年4月 前年同月比 23年1─4月 前年同月比
サウジアラビア 8.46 -5.3% 31.28 2.9%
ロシア 7.12 8.6% 32.40 26.5%
イラク 4.72 15.3% 20.42 8.3%
アンゴラ 1.97 -29.1% 8.22 -29.7%
ブラジル 1.97 -19.3% 11.87 35.0%
米国 0.94 25.8% 3.50 7.0%
マレーシア 4.09 88.8% 13.92 123.4%
イラン 0.00 0% 0.00 0%
ベネズエラ 0.00 0% 0.00 0%
オマーン 3.54 19.1% 13.29 -11.3%
UAE 2.88 -7.1% 13.17 7.8%