[東京 23日 ロイター] - アジア時間の原油先物は前日に続き上昇している。季節的なガソリン需要増加や石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟産油国で構成する「OPECプラス」の減産により市場が引き締まるとの見方が背景。ただ、米デフォルト(債務不履行)リスクを巡る懸念から上値は重い。
0052GMT(日本時間午前9時52分)時点で、北海ブレント先物は0.20ドル(0.3%)高の1バレル=76.19ドル、米WTI原油先物は0.21ドル(0.3%)高の72.26ドル。
燃料需要が高まる夏の行楽シーズンの始まりとされるメモリアルデーの祝日を前に米ガソリン先物が2.8%上昇する中、前日の北海ブレント先物は0.5%、WTIは0.6%上昇していた。
日産証券傘下NSトレーディングの菊川弘之社長は、来週からの季節的な米ガソリン需要増加、今月からのOPECプラスによる減産、戦略石油備蓄(SPR)補充に向けた米国の購入計画に支援され、原油価格は下値を固めつつあると指摘。
一方、米国の債務上限引き上げ交渉や追加利上げの可能性を巡る懸念が上値を抑制していると語った。
米エネルギー省は先週、SPR補充用に8月受け渡しの原油300万バレルを購入する方針を示した。