[シンガポール 12日 ロイター] - アジア時間の原油先物は小幅安。米連邦公開市場委員会(FOMC)を週内に控え、連邦準備理事会(FRB)の追加利上げ意欲を見極めようというムードが広がっている。中国の燃料需要やロシアの原油供給増加を巡る懸念も重しとなっている。
0058GMT(日本時間午前9時58分)時点で、北海ブレント先物は0.29ドル(0.4%)安の1バレル=74.50ドル、米WTI先物は0.24ドル(0.3%)安の69.93ドル。
いずれも先週は中国のさえない経済指標を受けて需要の伸びを巡る懸念が高まったことから、2週連続で下落した。
バンク・オブ・アメリカ・グローバル・リサーチのフランシスコ・ブランチ氏は「原油価格は金融収縮を指摘する弱気な投資家と、今年下期の在庫減少を予想する強気な投機筋という、相反する二つの勢力の板挟みになっている」とした上で、「FRBがマネーサプライを緩めるまで原油価格は上昇しにくいため、当面は弱気の投資家が優勢を維持する」との見方を示した。
市場参加者の多くはFRBが13─14日のFOMCで政策金利を据え置くと予想している。FRBによる利上げはドルを上昇させ、他通貨保有者にとってドル建て原油の割高感につながることから原油価格の重しとなる。