[ソウル 7日 ロイター] - 韓国政府は7日、東京電力福島第1原子力発電所の処理水海洋放出計画について独自の評価を公表した。国際原子力機関(IAEA)の検証結果を尊重するとし、計画は国際的な基準に合致しているとの見解を示した。
方文圭・国務調整室長は「日本が示した処理計画の評価に基づき、放射性物質の濃度が海洋放出の基準を満たすことを確認した。したがって計画はIAEAの基準を含む国際的な基準に合致している」と述べた。
また、IAEAの報告書は確立された国際機関が設置した世界的な専門家のタスクフォースによるものであり、韓国は検証結果を尊重するとした。
処理水放出は「われわれの海域に有意な影響を与えない」と想定されているとも述べた。
韓国の評価は日本が示した計画を前提としているため、変更があれば見直すとしている。
韓国野党「共に民主党」の李在明代表は、政府はこの計画に反対し、に提訴すべきだと述べた。
IAEAのグロッシ事務局長は報告書についてロイターとのインタビューで、携わった専門家チームの1人か2人は懸念の声を上げた可能性があると明らかにした。
グロッシ氏は検証結果を説明するため、7─9日に韓国を訪問する。
中国共産党系メディアの環球時報は6日、IAEA作業部会の中国の専門家が性急な報告書作成に失望していると伝えた。