[プラハ 7日 ロイター] - 北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長は7日、来週11━12日にリトアニア・ビリニュスで開催する首脳会議でウクライナの将来的な加盟を巡り結束するという認識を示した。
ストルテンベルグ事務総長は、ウクライナが将来的にNATOのメンバーとなるという見解を再確認し、首脳会議では「NATOは結束し、ロシアの侵攻は許されないという明確なメッセージを送る」と言明した。
NATO加盟国歴訪中のウクライナのゼレンスキー大統領は7日、チェコの首都プラハでフィアラ首相と会談。フィアラ首相は共同記者会見で「ウクライナの未来は欧州連合(EU)そしてNATOにあると確信しており、それによって現在欧州が直面しているような事態が繰り返されないことを確実にする」と述べた。
6日に会談したチェコのパベル大統領も「(ロシアとの)戦争が終わり次第、ウクライナのNATO加盟交渉を開始することは、チェコの利益であり、国家安全保障、地域の安定、経済的繁栄にもつながることだ」と述べていた。チェコに先立ち訪問したブルガリアも「条件が整い次第」ウクライナのNATO加盟を支持する考えを表明した。
チェコ訪問後、ゼレンスキー大統領はスロバキアの首都ブラスチラバを訪問。スロバキアのチャプトバ大統領は会談後の会見で、ウクライナのNATO加盟は「そうなるか」ではなく「いつそうなるか」だと強調した。
ゼレンスキー大統領は、NATO首脳会議で加盟国の結束を期待し、ウクライナの将来的な加盟を巡る具体的な措置を望むと述べた。
ゼレンスキーはこの後、トルコ・イスタンブールに向かい、エルドアン大統領と会談する。トルコ政府高官によると、黒海経由の穀物輸出合意(黒海イニシアティブ)などを巡る協議が行われる見通し。