[シンガポール 10日 ロイター] - アジア時間の原油先物は下落。米国と中国の経済指標発表を今週に控え、慎重ムードが広がっている。ただ、サウジアラビアとロシアの減産見通しを背景に下げ幅は限定的。
0107GMT(日本時間午前10時07分)時点で、北海ブレント先物は0.22ドル(0.3%)安の1バレル=78.25ドル、米WTI原油先物は0.29ドル(0.4%)安の73.57ドル。
CMCマーケッツのアナリスト、ティナ・テン氏は「原油トレーダーは週内に米消費者物価指数(CPI)や一連の中国経済指標の発表を控え、慎重姿勢を取っているようだ」と指摘。
その上で、産油国のさらなる供給削減方針を受けて原油価格は反発する可能性があると述べた。
サウジとロシアは先週、8月に追加減産すると発表。これを受けてブレントとWTIはともに前週4%超上昇し、5月以来の高値を付けていた。
IGのアナリスト、トニー・シカモア氏は、WTIが持続的に75ドルを上回った場合、過去8カ月のレンジ(64─84ドル)の上限を試す可能性があると述べた。