Alex Lawler
[ロンドン 31日 ロイター] - 石油輸出国機構(OPEC)の8月原油生産量は日量2756万バレルで、7月から日量22万バレル増えたことがロイターの調査で31日、分かった。増加したのは6カ月ぶり。
OPEC加盟国とロシアなどの非加盟国で構成する「OPECプラス」の協調減産が続いているが、OPECについては生産量は増えた形だ。
うちイランの生産量は日量310万バレルと、2018年以来の高水準となった。イランはOPECの減産対象に入っておらず、米国による制裁にもかかわらず23年に入ってから輸出が増加している。
調査会社SVBインターナショナルのSara Vakhshouri氏は「イランの生産と輸出のデータには透明性がない」と指摘した。
ロイター調査によると、OPECのうち減産対象となっている10加盟国の生産量は日量1万バレル減った。
主要輸出国のサウジアラビアの生産量は日量900万バレル弱。原油価格を下支えするため、日量100万バレルの自主減産を続けた。
OPEC全体の生産量は引き続き目標を日量80万バレル近く下回っている。ナイジェリアとアンゴラとがそれぞれ合意した水準まで生産量を引き上げることができなかったのが主因となった。