Julia Payne
[ブリュッセル 6日 ロイター] - 主要7カ国(G7)と同盟国はロシア産原油価格に上限を設けた取り組みについて、世界的な原油高によりほとんどの同国産原油が上限を超えて取引されているにもかかわらず、定期的な見直しを棚上げにしている。複数の関係筋がロイターに明らかにした。
ロシアの生産業者は西側の船舶・保険サービスをあまり利用せずに原油を販売する方法を見いだしており、西側による価格上限の実行を困難にしている。
G7と欧州連合(EU)、オーストラリアは昨年12月、価格上限メカニズムを導入し、2月から燃料にも上限を設けた。当初、EU諸国は2カ月ごとに見直し、必要であれば調整することに合意。G7も適切な見直しを行うとしていた。
しかし、G7は3月以降、価格上限の見直しを行っておらず、関係筋によると、近いうちに調整を検討する計画もない。
EU諸国の中には見直しに意欲的な国もあるが、米国を始めとするG7メンバーからは変更しようという意欲はほとんど見られないという。
今月に予定されている国連総会期間中が非公式協議の場となる可能性がある。