先週金曜日の米国株式市場はFRBによる今後の金融政策に対する不透明感およびオミクロン株の脅威などが嫌気されて下落し、S&P 500種指数は変動性の大きい展開となった。
コロナ禍の動向には引き続き注意が必要な中、今週もイベントの多い週となりそうだ。
主な経済指標としては、 消費者物価インフレーション・レポートの発表が挙げられる。この他、GameStop (NYSE:GME)、Costco (NASDAQ:COST)、Lululemon Athletica (NASDAQ:LULU)、Oracle (NYSE:ORCL)、Broadcom (NASDAQ:AVGO)の決算発表も予定されている。
市場が上昇しようと、下落しようと、今後数日間においてはCVS Healthは堅調に推移すると予想される一方、MicroStrategyには下押し圧力がかかる展開となりそうだ。
あくまで、今後数日間の動向に関する見通しであることに注意してほしい。
買い推奨銘柄:CVS Health
CVS Health (NYSE:CVS) は今週の注目を集める銘柄となるだろう。12月9日(木)にIRイベントを開催する予定で、当イベントは米国東部時間午前8時から始まり、CVSウェブサイトで生中継される。
同社のCEOであるKaren Lynch氏とCFOのShawn Guertin氏のほか、主要経営陣が登場し、経営戦略は長期的な財務目標などに言及することになる。また当イベントでは2022年のガイダンスを上方修正することが期待されている。
2019年の同IRイベントでは、ガイダンスが発表された後に同社株価は3%上昇し、その後3ヶ月間では35%の上昇がみられた。
先月、同社は今後3年間で実店舗を900店閉鎖し、オンライン販売体制を強化していくと発表した。また、実店舗においても販売方法をより顧客対応を重視したものに見直す方針だ。
先週金曜日に同社株価は90.87ドルで引け、これは11月3日につけた過去52週間の最高値である96.57ドルからそう遠くない水準であり、時価総額は1200億ドルに上る。
年初来でみると、同社株価は33%上昇しており、S&P 500種指数の21%を大きくアウトパフォームしている。
先月発表した 良好な第3四半期決算および収益成長率の向上を背景に、投資家心理は改善しており、通年の決算見通しにも期待が高まっている。コロナウイルス対応ワクチンおよび旺盛な再調剤ニーズにより、前年比売上は1株あたり1.97ドルと約19%上昇し、 収益は738億ドルと10%向上している。
売り推奨銘柄:MicroStrategy
ソフトウェア企業であるMicroStrategy (NASDAQ:MSTR)はビットコインの流行りにのって注目を集めていたが、暗号資産全般が弱含んでいることから、今週も変動性の激しい展開となりそうだ。